今年開催される第76回カンヌ国際映画祭批評家週間のオフィシャルポスターに映画『aftersun/アフターサン』(5月26日公開)のスチールが採用された。
本作は、11歳のソフィが父親とふたりきりで過ごした夏休みを、その20年後、父親と同じ年齢になった彼女の視点で綴る物語。父親役を演じるポール・メスカルが本年度アカデミー賞®主演男優賞ノミネートを果たした。2022年カンヌ国際映画祭・批評家週間での上映を皮切りに評判を呼び、話題作を次々と手がけるスタジオA24が北米配給権を獲得。昨年末には複数の海外メディアが「ベストムービー」に挙げ、毎年映画ファンが注目するオバマ元大統領のお気に入り映画にも選出されるなど、本年度を代表する1本となった。監督・脚本は、瑞々しい感性で長編デビューを飾った、スコットランド出身の新星シャーロット・ウェルズ。
このたび、父娘が抱き合う姿を収めた本作のスチールが、今年開催される第76回カンヌ国際映画祭批評家週間のオフィシャルポスターに採用されることが決定した。昨年同部門にて絶賛され世界へと羽ばたいていった本作、その成功が映画祭にも評価された結果、カンヌへの凱旋となった。
このポスターに使用されている写真を撮影したのは、現場のスチールカメラマンであり、本作に出演もしているサラ・マハリン。登場人物たちの目に見えない温かい感情や優しい気持ちが丁寧に映し出されている一枚だ。
お互いを求め合うようでありお互いを支え合うようにも見えるこの写真について映画祭は、「私たちを包み込み安心させてくれる、親密かつ優雅なジェスチャーをとらえた瞬間だ」と話す。「この写真は発見と出会いも表しており、2人のすばらしい役者が世代を超えて共鳴し、力強くもさりげなくこの瞬間を物語っている」とも説明していて、父娘を演じたポール・メスカル、フランキー・コリオへの敬意も表現されている。
本作で長編映画デビューを飾ったシャーロット・ウェルズ監督は、過去に3本のショートフィルムを制作、2018年には「フィルムメーカー・マガジン」の“インディペンデント映画の新しい顔25人”に選出されている。ショートフィルム同様本作の脚本も手掛けているが、描かれる父娘の姿は監督本人の実体験に基づいたものであり、この物語はこれまでに世界中の映画賞228部門にノミネート、74部門での受賞を記録。まさにカンヌが発見した次世代の映画界を担う新星の一人だ。
今回の選出について監督は、「昨年の5月以降作品を高く評価してもらいましたが、実際、批評家週間のプログラミングチームは大きな賭けに出てくれたのです」と語りこの一年を振り返る。「今年のポスターを見て、とにかく誇らしく思います。昨年の5月21日、エンドクレジットが流れた時に湧いてきた誇り、批評家週間で初長編を上映することができた誇りとも重なります。『aftersun/アフターサン』を観客の皆さんと共有するチャンスをくれたこと、そして現場での1シーンを今年の顔に選んでくれたことに心から感謝します」と喜びを滲ませた。
また、本作の前売り特典付きムビチケカードが本日3月31日(金)より発売が開始に。特典は、劇中にも登場するインスタントフォトにヒントを得た「インスタントフォト・オリジナルポストカード」。本作の宣材物を担当したデザイナーの大島依提亜がこの前売り特典も手掛けており、20年前にソフィが父と過ごしたかけがえのないひと夏の想い出を閉じ込めた、どこか懐かしい、90年代のローファイな雰囲気が感じられるデザインとなっている。
『aftersun/アフターサン』は5月26日(金)ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿ピカデリーほか全国公開。
■ムビチケカード
■インスタントフォト・オリジナルポストカード(2枚セット)
■発売概要
『aftersun/アフターサン』ムビチケカード
特典:インスタントフォト・オリジナルポストカード(2枚セット)
発売日:3月31日(金)
金額:¥1,500(税込)
※数量限定、なくなり次第終了
※ヒューマントラスト有楽町、新宿ピカデリーほか、購入可能な劇場については作品公式サイトをご確認下さい。
aftersun/アフターサン
2023年5月26日(金)ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿ピカデリーほか全国公開
STORY
11歳の夏、思春期のソフィ(フランキー・コリオ)は、離れて暮らす31歳の父親・カラム(ポール・メスカル)とトルコのひなびたリゾート地にやってきた。輝く太陽の下、カラムが入手したビデオカメラを互いに向け合い、ふたりは親密な時間をともにする。20年後、カラムと同じ年齢になったソフィは、ローファイな映像のなかに大好きだった父の、当時は知らなかった一面を見出してゆく……。
監督・脚本:シャーロット・ウェルズ(初長編監督作品)
出演:ポール・メスカル(ドラマ「ノーマル・ピープル」『ロスト・ドーター』)、フランキー・コリオ、セリア・ロールソン・ホール
プロデューサー:バリー・ジェンキンス(『ムーンライト』)ほか
原題:aftersun/2022年/イギリス・アメリカ/カラー/ビスタ/5.1ch/101分/映倫:G
字幕翻訳:松浦美奈
配給:ハピネットファントム・スタジオ
© Turkish Riviera Run Club Limited, British Broadcasting Corporation, The British Film Institute & Tango 2022
この記事が気に入ったらフォローしよう
最新情報をお届けします
Twitterでフォローしよう
Follow WEEKEND CINEMA