第92回アカデミー賞モロッコ代表作『モロッコ、彼女たちの朝』が8月13日(金)TOHOシネマズ シャンテ他にて全国公開。このたび、本作に登場する「ムスンメン」というモロッコ版クレープのクッキング動画が公開された。
カサブランカで女手ひとつでパン屋を営むアブラと、その扉をノックした未婚の妊婦サミア。思いがけぬ出逢いが、ふたりの人生に光をもたらしてゆくー。 本作は、新星マリヤム・トゥザニ監督が、過去に家族で世話をした未婚の妊婦との思い出をもとに作り上げた長編デビュー作。モロッコの伝統的なパンやインテリア、アラビア音楽など、あふれる異国情緒がドラマを彩る。家父長主義の根強いモロッコ社会で女性たちが結ぶ絆を、フェルメールやカラヴァッジョといった西洋画家に影響を受けたという豊かな色彩と光で、美しく描き出した。主演に、『灼熱の魂』のルブナ・アザバルと、日本初紹介のニスリン・エラディ。
本作の舞台、カサブランカの旧市街にある小さなパン屋では、様々な種類の伝統的な手ごねパンが登場。中でも印象的なのが、「ムスンメン」というモロッコ版クレープだ。パンが主食のモロッコでは、ムスンメンは皆大好きな定番のおやつ。街中では屋台で女性が鉄板で焼いていて、家庭でもよく作られる。蜂蜜などお好みの味付けにして食べるそう。
本作の劇場で販売されるパンフレットには、東北沢の人気モロッコ料理店「エンリケマルエコス」シェフ・小川歩美さん提供の、自宅で簡単にできるムスンメンのレシピが掲載される。今回は、そのクッキング動画が一足早く特別公開された。
まず、強力粉・薄力粉・セモリナ粉・塩を合わせたボウルに水を少しずつ入れ、生地を作っていく。だんだんとまとめていきながら、最後はしっかりこねて。その後、1時間ほど冷蔵庫にで休ませる。
次に、ゴルフボール大に分けたものを、お皿に丸く広げ、さらに風呂敷のように折りたたんでいく。これがクレープの層になって、サクサクの食感になる秘訣！
バターと粉をまぶしながら、生地同士がくっつかないようにするのがポイント。今度は、四角いまま15cm×15cmサイズまで押し伸ばしていく。フライパンで、溶かしバターとサラダ油を垂らしながら、パリッとするまで両面焼いたら、完成！
試食したスタッフ、お味のほどは？「バターと小麦粉の香ばしい匂いがたまりません。層になっていて、パリッとサクッとした食感が美味しいです！ 素朴な甘さで、ハチミツがベストマッチ。チーズやレタスなど、おかずクレープも良さそうです。これはたしかに毎日でも食べたいおやつですね」
詳しい材料やレシピは、前述のパンフレットでぜひチェックしてみよう。映画の鑑賞後はご自宅でモロッコの食文化も堪能してみてはいかがだろうか。
◎撮影場所
モロッコ料理の台所 エンリケマルエコス
〒155-0031 東京都世田谷区北沢3-1-15
TEL/FAX 03-3467-1106
公式HP： http://cuisinedumaroc.jp/
モロッコ、彼女たちの朝
2021年8月13日（金）、TOHOシネマズ シャンテほかにて全国公開
【STORY】
臨月のお腹を抱えてカサブランカの路地をさまようサミア。イスラーム社会では未婚の母はタブー。美容師の仕事も住まいも失った。ある晩、路上で眠るサミアを家に招き入れたのは、小さなパン屋を営むアブラだった。アブラは夫の死後、幼い娘のワルダとの生活を守るために、心を閉ざして働き続けてきた。パン作りが得意でおしゃれ好きなサミアの登場は、孤独だった親子の生活に光をもたらす。商売は波に乗り、町中が祭りの興奮に包まれたある日、サミアに陣痛が始まった。生まれ来る子の幸せを願い、養子に出すと覚悟していた彼女だが……。
監督・脚本：マリヤム・トゥザニ
出演：ルブナ・アザバル 『灼熱の魂』『テルアビブ・オン・ファイア』、ニスリン・エラディ
2019年/モロッコ、フランス、ベルギー/アラビア語/101分/1.85ビスタ/カラー/5.1ch/
英題：ADAM/日本語字幕：原田りえ
提供：ニューセレクト、ロングライド 配給：ロングライド
©︎ Ali n' Productions – Les Films du Nouveau Monde – Artémis Productions
