『ゲット・アウト』(17)、『アス』(19)のプロデューサー、ショーン・マッキトリックが新たに放つパラドックス・スリラー『アンテベラム』本編より、悲劇の始まりとなる不気味な少女との遭遇シーンが解禁された。スタンリー・キューブリック監督の名作『シャイニング』(1980年)を彷彿とさせる不穏なムードに満ちたシーンだ。

本作は公私共に順風満帆の日々を送っていた主人公ヴェロニカが、突如として奈落の底に突き落とされていく様を描くパラドックス・スリラー映画。主演を務めたのは、共に全米賞レースを沸かせた『ムーンライト』(16)、『ドリーム』(16)で絶賛を博したジャネール・モネイ。グラミー賞候補の常連シンガーでもある実力派女優が、恐怖のパラドックスからの脱出を図るヴェロニカとエデンをひとりで演じ分けた。パラドックスな迷宮のごとき映像世界の果てに、あらゆる思考が吹っ飛ぶ衝撃の“真実”とは―⁉
今回解禁されたのは、主人公ヴェロニカ(ジャネール・モネイ)の前に、古風なドレスを身にまとった不気味な少女が突然現れるシーン。
ヴェロニカが乗っているホテルのエレベーターに乗り込んできた少女。二人きりの密室で少女の存在が気になったヴェロニカは気さくに話しかける。しかし少女は自分の唇に人差し指を当てて「シー。喋ると怒られるわよ」警告を発する。幼女特有の無邪気さだと気にせず「あら?喋ると怒られるの?わかったわ」とそのノリに合わせるヴェロニカだったが、その直後、その少女が散歩させるように引きずっているものを見てギョッとする。それは首に紐が括られた人形だった…!
少女はヴェロニカと同じ49階でエレベーターを降りるが、忽然と姿を消す。風変りな少女との邂逅にうすら寒いものを感じながらも、自室へと戻っていくヴェロニカ。しかし閉まるドア越しに見えたのは、長い廊下の先で佇み、ヴェロニカを意味ありげに見つめている先ほどの少女だった。
薄暗いホテルの長い廊下に、現代的とは言えないドレスを纏った無表情の不気味な少女。ここから始まる悲劇を予告するかのような演出から思い出されるのは、不気味な双子少女の登場が惨劇の前触れとなるスタンリー・キューブリック監督作『シャイニング』(1980年)だろう。
これは単なる名匠&名作へのオマージュなのか? それともヴェロニカの行く末を暗示する大きなヒントなのか?『アンテベラム』は11月5日(金)より公開(TOHOシネマズ シャンテのみ11月7日(日)より公開)。
アンテベラム
2021年11月5日(金) 全国ロードショー
※TOHOシネマズ シャンテのみ11月7日(日)より
出演:ジャネール・モネイ、エリック・ラング、ジェナ・マローン、ジャック・ヒューストン、カーシー・クレモンズ、ガボレイ・シディベ 脚本・監督:ジェラルド・ブッシュ、クリストファー・レンツ
原題:ANTEBELLUM/2020年/アメリカ/英語/106分/カラー/スコープ/5.1ch/日本語字幕:大西公子
配給:キノフィルムズ 提供:木下グループ
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公式サイト:antebellum-movie.jp