漫画家・イラストレーターの花くまゆうさく描き下ろしによる『フォレスト・ガンプ/一期一会』の新イラストが公開された。日本劇場公開からおよそ25年、色鮮やかな4Kニューマスター版となった『フォレスト・ガンプ/一期一会 4Kニューマスター版』が3月18日(金)に公開される。

本作はロバート・ゼメキス監督と名優トム・ハンクスがタッグを組み、米アカデミー賞®で作品賞を含む6部門を受賞し、全米を感動の渦に巻き込んだ不朽の名作。アメリカ現代史のど真ん中を駆け抜けていった男の人生ドラマを、不思議なやさしさに包み込んで描いていく。
今回解禁された新イラストでは、風のような速さで自らの人生を駆け抜けてゆくフォレスト・ガンプ(トム・ハンクス)の名シーンが花くまゆうさく独特のタッチで描かれている。
本作は、アメリカ史を知れば知るほど楽しみが増す作品となっている。例えばフォレストが入学するアラバマ州立大学では、1963年に黒人学生の入学に当時のアラバマ州知事ジョージ・ウォレスが反対し、大学を州兵で固めて自ら門の前に立ちはだかるというシーンが描かれ、対立していたケネディ大統領による大統領布告により、無事黒人学生の入学が許可された出来事が反映されている。
さらに、ベトナム戦争や、その後の平和運動の様子とともに、1960年代から70年代にかけてのアメリカで流行したヒッピーカルチャーはフォレストの恋人ジェニーのスタイルにも反映され、映画の中に取り込まれている。
ベトナム戦争終了後、軍の病院で卓球の練習に没頭するフォレストがのちに米国代表選手として、中国の選手と卓球で対決するシーンは、当時、敵対関係にあったアメリカと中国において1971年に日本で行われた世界卓球選手権大会をきっかけに、外交交渉が進み、米中間の緊張が雪解けに向かった”ピンポン外交”についての描写とも見られる。
ニクソン大統領との会談後、「向いのビルに電気屋を呼んだほうがいい」と“ウォーターゲートホテル”からフロントへ連絡するフォレストの姿が映し出され、「ウォーターゲート事件」を示唆するシーンも登場する。
そして、誰しもがニヤッとしてしまうのは、フォレストの独白の中で、ダン中尉から“どこかの「フルーツ会社」に出資し一生食うことに困らない”と伝えられたと話すシーン。後に「アップルコンピューター」として大成功を収めるAppleの創業時の株式を手に入れたということが示唆される。
フォレストが駆け抜けた1950年~80年代のアメリカ史を知ってから観てみると、また新たな感動が押し寄せる『フォレスト・ガンプ/一期一会 4Kニューマスター版』は3月18日(金)より、角川シネマ有楽町、新宿シネマカリテ、シネ・リーブル池袋ほか全国順次公開。
フォレスト・ガンプ/一期一会 4Kニューマスター版
2022年3月18日(金)より、角川シネマ有楽町、新宿シネマカリテ、シネ・リーブル池袋ほか全国順次公開
監督:ロバート・ゼメキス
キャスト:トム・ハンクス、サリー・フィールド、ロビン・ライト、ゲイリー・シニーズ、ミケルティ・ウィリアムソン
1994年/アメリカ/142分/カラー/シネスコ/原題:Forrest Gump/字幕翻訳:戸田奈津子/提供:MMCエンタテイメント パラマウント映画
配給:シンカ
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