映画配信サービス「JAIHO(ジャイホー)」にて「光州事件・韓国⺠主化運動特集」と題し、5月18日(⽔)より『光州5・18』、5月27日(⾦)より『キム君』を配信。このたび『キム君』の本国版ビジュアル&予告が解禁となった。

第90回アカデミー賞外国語映画賞韓国代表作に選出され、本国で動員1200万⼈を突破した『タクシー運転⼿ 約束は海を越えて』でも描かれた“光州事件”。今回の特集では、商業作品として初めてこの事件をテーマにした『光州5・18』と、1980年5⽉に光州の⾄るところで⽬撃されていた謎の⻘年に迫った⽇本未公開の追跡ドキュメンタリー映画『キム君』がラインナップされた。
韓国現代史上に残る悲劇“光州事件”から42年。韓国ではしばらく、この事件について語ること⾃体がタブー視されていたが、近年では書籍や映像などによって情報が少しずつ明らかになり始めた。今回配信が決定した⽇本未公開作『キム君』もその⼀端を担っている。本作は北朝鮮軍介⼊説という新たな視点で事件を取り扱い、「第7回ワイルド・フラワー映画賞」や「第44回ソウル独⽴映画祭」では⼤賞を受賞するなど、注⽬を集めている。

対して『光州5・18』は事件を商業作品として初めて映画化した作品で、韓国でも観客動員数730万⼈を超える⼤ヒットを記録。ドラマ「悪の華」、『王の男』などに出演し⽇本でも⼈気の⾼いイ・ジュンギ、ポン・ジュノ監督『殺⼈の追憶』のキム・サンギョン、韓国の国⺠的俳優と呼び声の⾼いアン・ソンギらの強⼒なキャスティングで挑んだ本作は、⺠主化を求める学⽣と戒厳軍との10⽇間に渡る衝突が描かれる。当時をリアルに再現し、闇の近代史を初めて真っ向から取り上げた問題作ともいわれている。

本特集では、“アメリカの公⺠権運動”を題材にした、エヴァ・デュヴァネイ監督『グローリー/明⽇への⾏進』とラウル・ペック監督『私はあなたのニグロではない』の2作のように、ある歴史に対して描き⽅も視点も異なる2作品を併せて観ることで知られざる歴史を紐解くことができる。
光州事件・韓国⺠主化運動特集
『光州5・18』(2007年/韓国)
5⽉18⽇(⽔)〜 ※60⽇間配信
1980年、韓国・光州市。タクシー運転⼿の⻘年・ミヌ(キム・サンギョン)は、両親を早くに亡くし、⾼校⽣の弟・ジヌ(イ・ジュンギ)の親代わりとなって懸命に⾯倒を⾒てきた。そんなミヌは、ジヌと同じ教会に通う看護師のシネ(イ・ヨウォン)に秘かな想いを寄せていた。そしてミヌは、ジヌを交えた3⼈で映画を観に⾏くことに。シネと楽しい時間を過ごしていたミヌたちのいる映画館の外で、学⽣の⺠主化デモ隊と戒厳軍の衝突が勃発…。そして、ミヌたち3⼈もこの悲劇に巻き込まれてしまう――。

『キム君』(2018年/韓国)
5⽉27⽇(⾦)〜 ※プレミア作品 ※60⽇間配信
映画『キム君』は2015年軍事評論家のチ・マンウォンによって北朝鮮特殊軍“第1光殊”(※北朝鮮特殊部部隊の軍⼈)と呼ばれたある⻘年市⺠軍の写真1枚が発端となった。彼は“キム君”と呼ばれ、市⺠軍たちの証⾔を通じて光州事件の北朝鮮軍介⼊説に対し、真実が否かを議論する興味深い公開⼿配の追跡ドキュメンタリー。