地中海の島国マルタ共和国製作の映画として日本初上陸となる『ルッツ 海に生きる』(6月24日公開)の予告編が完成した。

曾祖父の代から引き継ぐ伝統漁船ルッツの漁師に次々と降りかかる苦難

本作で描かれるのは、風光明媚な観光地として人気のマルタ共和国のもうひとつの現実。誇りを持てる漁師という仕事と、家族を養うためにお金を稼がなければならないという現実との狭間で、もがく主人公の苦悩と葛藤を描く。

現代における伝統を受け継ぐことの難しさ。一本気な漁師の葛藤と苦悩を、マルタ系アメリカ人のアレックス・カミレーリ監督が社会派映画に見事に昇華させた。本作はサンダンス映画祭のワールドシネマ・ドラマティック部門で俳優賞を受賞し、世界的にも評価を受けている。

今回解禁された予告編で描かれるのは、曾祖父の代から引き継ぐ伝統漁船ルッツの漁師、ジェスマークに次々と降りかかる苦難。初めての子供が生まれたばかりの彼は、人生の岐路に立つことになる。

ルッツの船底に見つかった水漏れ、子供の発育不良、EUの共通漁業政策で決められた禁漁期、魚市場でのヒエラルキー、そして妻からのプレッシャー。修理費や高額の治療費が彼の肩にのしかかっていく。

漁師を続けている限り、安定した収入を得ることができないという現実。ただ、誇りを持てる仕事を続け、妻と息子と幸せに暮らしたいと願う青年は、徐々に社会の中で追い詰められ、漁師としてやってはならないことに手を染めてしまい…。

マルタは数多くの映画の撮影地として知られ、今までに『グラディエーター』(2000)、『モンテクリスト伯~巌窟王~』(02)、『トロイ』(04)、『ミュンヘン』(06)など、大作の撮影が行われてきた。

なぜ、多くの映画がマルタで撮影をするのか。その理由は、海外からのクルーがマルタで撮影する時の奨励金制度。マルタで使用した制作費が最大で40%も助成され、今年はリドリー・スコット監督が撮影を行っている。

映画製作を応援するマルタ製作の映画は、日本初上陸。『ルッツ 海に生きる』は6月24日(金)より新宿武蔵野館他にて公開。

作品情報

ルッツ 海に生きる
2022年6月24日(金)より、新宿武蔵野館他にて公開

監督:アレックス・カミレーリ 出演:ジェスマーク・シクルーナ、ミケーラ・ファルジア、デイヴィッド・シクルーナ
2021年/マルタ/カラー/ビスタ/5.1ch/95分/日本語字幕:杉本あり 後援:駐日マルタ大使館

配給:アーク・フィルムズ/活弁シネマ倶楽部

©2021 Luzzu Ltd

公式サイト luzzu-movie.arc-films.co.jp

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