「天井のない監獄」と呼ばれるガザ地区の知られざる日常を収めたドキュメンタリー映画『ガザ 素顔の日常』が7月2日(土)よりシアター・イメージフォーラム他にてロードショー。このたび予告編が完成した。

「よその国の人から見た私たちは“戦争ばかりの地域で暮らす”人間です」

『ガザ 素顔の日常』は、「世界で最も危険な場所」「紛争地」など戦争のイメージが強いガザ地区の知られざる日常に光を当てるドキュメンタリー。穏やかで美しい地中海に面しているガザの気候は温暖で、花やイチゴの名産地。若者たちはサーフィンに興じ、ビーチには老若男女が訪れる。海辺のカフェの飛び切りハイテンションな店主、子どもが40人いる漁師のおじいちゃん。カメラはそんな力強く日常を生きるガザの個性豊かな人々を追っていく。

今回解禁された予告編は「よその国の人から見た私たちは“戦争ばかりの地域で暮らす人間”です。とても苦痛です。物事の表面だけでなく、本質を見てほしい」とガザで暮らす人々の気持ちを表すコメントで始まる。

そして「あなたの全く知らないガザ地区へご招待!」というテロップとともに、明るい表情を浮かべ、力強く生きるガザの人々の日常を映し出していく。ガザが決して「悲惨な場所」だけではないことが、彼らの姿を通して浮き彫りになっていく。

しかし予告編後半では、ガザの過酷な現実も映し出される。東京23区の6割ぐらいの狭い場所にパレスチナ人約200万人が暮らすガザでは、住民の約7割が難民で貧困にあえいでいる。イスラエルはガザを壁で取り囲むのみならず、2007 年以後は物資や人の移動も制限する封鎖政策を続けており、陸も海も空も自由が奪われたガザは「天井のない監獄」と呼ばれる。2014年と2018年の戦争では、多数の学校、病院、家屋、発電所などが破壊され、多くの命も失われるなど、ここには命の保証もない。

ガザの人々は普通の暮らしを今日も夢見ている。予告編は「私たちはただ生きたいのです。その声を聴いてほしい」という言葉で締めくくられている。

『ガザ 素顔の日常』は7月2日(土)シアター・イメージフォーラム他全国順次ロードショー。

作品情報

ガザ 素顔の日常
2022年7月2日(土)シアター・イメージフォーラム他全国順次ロードショー

監督:ガリー・キーン、アンドリュー・マコーネル
プロデューサー:ブレンダン・J・バーン、ガリー・キーン、アンドリュー・マコーネル、ポール・カデュー
エグゼクティブ・プロデューサー:トレバー・バーニー、クリスティアン・ベーツ、マリーズ・ルイヤー
撮影監督:アンドリュー・マコーネル 編集:ミック・マホン 音楽:レイ・ファビ

配給:ユナイテッドピープル

92分/アイルランド・カナダ・ドイツ/2019年/ドキュメンタリー

© Canada Productions Inc., Real Films Ltd.

公式サイト https://unitedpeople.jp/gaza/

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