ジャック・タチ作品に大きな貢献を果たし、映画監督や俳優として活躍したフランスの才人ピエール・エテックスの特集上映「ピエール・エテックス レトロスペクティブ」が12月24日(土)よりシアター・イメージフォーラムほか全国にて順次開催。本日11月23日のピエール・エテックス生誕日を祝して、長編4作品の個別ポスタービジュアルと、著名人からのコメントが解禁となった。

「全ての瞬間を遊び尽くしているから、こちらも1フレームたりとも目が離せませんでした。」

イラストレーターとして活躍していた二十代半ばにジャック・タチと出会い、『ぼくの伯父さん』(58)の助監督として映画界に参入したピエール・エテックス。ムッシュ・ユロを象徴する印象的なシルエットを生み出したポスターのイラストを描いたことでも有名だ。その後、タチを通じて知り合ったジャン=クロード・カリエールと共に映画制作を開始(カリエールは、その後ルイス・ブニュエル作品『ブルジョワジーの秘かな愉しみ』など数多くの作品を手掛ける名脚本家となる)。短編二作目『幸福な結婚記念日』で米アカデミー賞最優秀短編実写映画賞を受賞し、長編一作目『恋する男』がフランスで大ヒット、往年の喜劇を彷彿とさせる作品群は広く受け入れられた。

一方エテックスは俳優としてのキャリアも長く、ロベール・ブレッソン『スリ』から、アキ・カウリスマキ『ル・アーヴルの靴みがき』やオタール・イオセリアーニ『皆さま、ごきげんよう』など、晩年まで活躍している。

本特集では、ルイ・デリュック賞受賞作『恋する男』、トリュフォーが絶賛し、ゴダールがその年のベストテンに選出した代表作『ヨーヨー』、4編のオムニバス・コメディ『健康でさえあれば』、中年男性の恋と妄想を夢幻的に描く初のカラー長編『大恋愛』の長編4作品と、『破局』、アカデミー賞受賞作『幸福な結婚記念日』、『絶好調』の短編3作品の計7作品がラインナップ。これらの作品は、フランスの権利問題が理由で長く劇場で上映されず、またソフト化もされていなかったもので、ジャン=リュック・ゴダールやレオス・カラックスなどの映画人を含む5万人以上の署名活動によって、2010年に世界各国で再び上映することが可能となった。

『恋する男』 LE SOUPIRANT
© 1962 – CAPAC
『ヨーヨー』 YOYO
© 1965 - CAPAC
『健康でさえあれば』 TANT QU’ON A LA SANTÉ
©1973 - CAPAC – Les Films de la Colombe
『大恋愛』 LE GRAND AMOUR
©1968 - CAPAC

このたび解禁となった長編4作品の個別ビジュアルは、11月23日に94回目を迎えるエテックスの生誕日を祝し、日本オリジナルで制作したもの。作品それぞれの世界観を根幹に据えながら、エテックスらしい遊び心にあふれたビジュアルとなっている。

あわせて、エテックスに魅了された著名人からのコメントも解禁。代表作といわれる『ヨーヨー』について、映画監督の大九明子は「全ての瞬間を遊び尽くしているから、こちらも1フレームたりとも目が離せませんでした。」、イラストレーターの網中いづるは「「こんな美しい絵を描きたい」と強く思えた最高の作品だった。」と寄せた。

また、モデルの小谷実由は「ケラケラと笑っていたと思えば、うっとりため息が出てしまう。ピエール・エテックス、罪な男です。」と、その魅力を語っている。そのほか、ミュージシャンの真舘晴子、コラムニストの山崎まどかからコメントが到着している。コメント一覧・全文は以下にて。

「ピエール・エテックス レトロスペクティブ」は、12月24日から渋谷のシアター・イメージフォーラムにて、順次全国の劇場でも開催される。

「ピエール・エテックス レトロスペクティブ」コメント一覧
(敬称略・順不同)

一つの映画でサイレントとトーキーを描き分けるとか!
これ思いついた時、さぞわくわくしたことでしょう。
ピエール・エテックスは全ての瞬間を遊び尽くしているから、
こちらも1フレームたりとも目が離せませんでした。
大九明子(映画監督)*『ヨーヨー』

クスクスと笑えるユニークな人物の描写や仕掛け、少し切なくノスタルジーに満ちた映像。
豪華な邸宅やサーカスなどどこで切り取ってもそのまま絵になる構図にうっとりする。
「こんな美しい絵を描きたい」と強く思えた最高の作品だった。
網中いづる(イラストレーター)*『ヨーヨー』

どんな人でもニヤリとしてしまいそうな瞬間が溢れるコミカルな世界。
でも、流れる時間はなんて優雅なのでしょう。
ケラケラと笑っていたと思えば、うっとりため息が出てしまう。
ピエール・エテックス、罪な男です。
小谷実由(モデル)

「手のつかい方」が素敵だ。
彼の身体の動き、映像の表現には人間の人生への愛がある。
もし私がそれに迷ったとき、ジャック・タチとピエール・エテックス、
二人のことを思い出すだろう。
真舘 晴子(ミュージシャン / The Wisely Brothers)

ボーラーハットの似合うエテックス、
まるでムッシュ・ユロのハンサムな甥っ子みたい。
彼が不器用に重ねる失敗がエレガントなドミノ倒しになっていく様子、永遠に見ていられる。
山崎まどか(コラムニスト)

開催情報

ピエール・エテックス レトロスペクティブ
2022年12月24日(土)より、シアター・イメージフォーラムほか全国順次開催

配給:ザジフィルムズ 協力:シネマクガフィン

公式サイト http://www.zaziefilms.com/etaix

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