ワインのない国から南アフリカに逃れた難民4人が世界最高峰のブラインドテイスティング大会で世界一を目指し、白熱のワインバトルに挑むドキュメンタリー映画『チーム・ジンバブエのソムリエたち』がいよいよ明日12月16日(金)よりヒューマントラストシネマ有楽町、新宿シネマカリテほか公開。このたび、チームが限られた経費で雇った“破天荒コーチ”を紹介する本編シーンが解禁された。

ワインの生産と消費はほとんどゼロ、2008年に始まった政治的混乱とハイパーインフレで経済が極度に混乱した“ワイン真空地帯”ジンバブエ共和国から南アフリカに逃れ、その後チャンスをつかみ、努力と才能で南アの有名レストランのソムリエとなった4人の若者たち。本作は彼らが「世界ブラインド・テイスティング選手権2017」に初参戦をする様子を描いたドキュメンタリー。ワイン版『クール・ランニング』と絶賛された本作はトライベッカ映画祭ほかで観客賞を受賞した。
今回解禁された映像では、世界最高峰のブラインドテイスティング大会に挑む4人が住む南アフリカのもとに、コーチが決まったという連絡がフランスから入るところから始まる。
コーチの名前は、ドゥニ・ガレ。かつてフランスのソムリエとして一世を風靡した人物だ。予算の関係で南アからコーチを随行できず、現地でのコーチを模索していた彼らにとって喜びもひとしお。4人は大いに盛り上がる。なぜなら彼は「ワインの知識の宝庫」であるから。しかしすでに全盛期を過ぎ、そのキャラクターから「イカれたフランス人」とも噂される。ドゥニ・ガレによるドゥニ・ガレ自身の評価は「最高」あるいは「変人」だ。


シーンが飛んで、カメラは彼の日常生活を映し出していく。まるでフランス映画のワンシーンのように、家の外でのんびりと過ごすドゥニ、白いタキシードを羽織ってバイクを悠々と飛ばすドゥニ、そして辛かった過去を告白するドゥニ。そこには自由を求めたことによる代償も見え隠れする。ロバート・コー監督は彼について「コミカルな側面がありつつも、抱える葛藤、どこかその日暮らしというようなボヘミアンのような感じ、それらがあまりにも魅力的だったので、途中で彼を追うのを自制したほどでした(笑)。一方で、離婚など悲劇的な過去も持つけれど、8 歳の息子の面倒もしっかりみているという、彼の真摯さも感じました。家族と過ごしている彼の姿はとても美しい。そうしたところにはとても心を動かされました。ただカメラがあったことによって、彼は、自分が何かしなきゃと思ったはずです。それはカメラ越しに感じましたね」と語っている。
果たして破天荒なフランス人コーチは、チーム・ジンバブエを勝利に導くことができるのか!? チーム・ジンバブエの戦いぶりとともに、ドゥニ・ガレの活躍(?)も注目だ。
『チーム・ジンバブエのソムリエたち』は12月16日(金)ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿シネマカリテほか公開。
チーム・ジンバブエのソムリエたち
2022年12月16日(金)ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿シネマカリテほか公開
STORY
“ワイン真空地帯”のジンバブエ共和国から、4 人のソムリエが「世界ブラインドワインテイスティング選手権」に初参戦する珍事が起きた。ジンバブエから南アフリカに逃れた難民かつ黒人の“チーム・ジンバブエ”を迎え撃つのは、“神の舌を持つ”23 カ国の一流ソムリエたち。先進国の白人が多数を占めるスノッブな世界に、故郷ジンバブエの威信をかけて乗り込んだジョゼフ、ティナシェ、パードン、マールヴィン。クラウドファンディングの支援を受けてワインの聖地フランスのブルゴーニュにたどり着いたものの、限られた経費で雇ったコーチは久し振りの晴れ舞台で大暴走。浮き足立つ“チーム・ジンバブエ”の波乱に満ちたスリリングなワインバトルの結末はいかに!?
監督:ワーウィック・ロス 『世界一美しいボルドーの秘密』、ロバート・コー
2021 年|オーストラリア映画|英語・ショナ語・仏語|ビスタ|5.1ch|96 分|原題:Blind Ambition|日本語字幕:横井和子
後援:ジンバブエ共和国大使館 提供:ニューセレクト 配給:アルバトロス・フィルム
© 2020 Third Man Films Pty Ltd
公式サイト team-sommelier.com