本年度・第95回アカデミー賞®作品賞他主要3部門にノミネートされている『逆転のトライアングル』が現在大ヒット上映中。このたび、名優ウディ・ハレルソン演じるアル中の船長の登場シーン映像が解禁された。また、監督がウディについての撮影裏エピソードを披露した。

本作はカンヌ国際映画祭で最高賞であるパルムドールを受賞し、本年度アカデミー賞®では、作品賞をはじめ、監督賞、脚本賞の主要3部門にてノミネートされ、『パラサイト 半地下の家族』に次ぐ、カンヌ映画祭とアカデミー賞の2冠達成なるかと一層の注目を集めている話題作。驚くべき人間観察眼とセンス抜群のブラックユーモアで、毎度観客を絶妙に気まずい気分にさせてくれるスウェーデンの鬼才リューベン・オストルンド監督による本作は、無人島に漂着した豪華客船を舞台に描く世紀の大逆転エンタメ。モデル、インフルエンサー、IT 長者、大富豪らセレブたちが乗る豪華客船が難破し、無人島で弱肉強食のサバイバル劇が繰り広げられることに――。
このたび解禁となる映像は、豪華客船の旅のメインイベントといっても過言ではない、船長がお客様をゴージャスにおもてなしする「キャプテンズ・ディナー」のシーン。
ワイングラスが床を転がるような大嵐の中開催されたディナーは、船長(ウディ・ハレルソン)のお出迎えから始まる。アルコール中毒で普段は自室にこもりっきりの船長は、クルーの指示に従いながら身支度を整え、不自然に傾いた姿勢で副船長と共にゲストを待つ。レストランにやってくるセレブたちが次々に船長に挨拶していくが、1人の女性が「船の帆が汚れていた」とクレームを入れてくる。
それに対し船長は「(帆は)洗えないと思いますよ。なぜなら発動機船なので帆はついてない」と穏やかに返すが女性は逆上。「カタログで確認した」と否を認めない彼女に船長は慣れた様子で「分かりました。帆を洗いましょう」とウインクし客をなだめるが、これは嵐の前の静けさだった――。
毎日世界中のセレブリティから押し付けられる無理難題に応え、そのストレスを酒で洗い流そうとする船長の苦労があらわになるシーン。さすがの貫禄で船長役を演じたのは、名優ウディ・ハレルソン。オストルンド監督はウディとの仕事について、「彼とは出演交渉時に、アメリカの左翼と北欧の左翼の違いについて話したんだけど、それがとても興味かった。酔っぱらった船長がセレブたちに『グダグダ言わずに税金を払え』というセリフがあるんだけど、それはウディとの会話からヒントをもらった。僕らスウェーデン人は国への信頼が厚いから、税金は有効活用されると信じている。だけどウディが言うには、アメリカの左翼は『税金なんて払って何になるんだ?ロビイストや軍需産業に流れるだけだろ』と全く信用していない。その考えは僕にはまったくなかったから面白いなと思ったんだ。もともと作家の言葉の引用で船長のセリフの一つにしようと考えていたんだけど、彼からその考えを聞いて、この言葉を何度も登場させようと思いついたんだ」と、ウディとの会話がきっかけで、より面白味に溢れたシーンが生まれたことを明かしている。

さらにこのシーンの撮影についての壮絶な裏話も。本作のレビュー記事を見ると必ず触れられている“地獄絵図”を撮影することを最優先に考えられ、セットは20度の傾斜を作れる回転台の上に作られた。ウディたち俳優陣と撮影スタッフは実際に傾いたセットの上で長い時間を過ごし、現場では実際に船酔いする人が続出。酔い止めを飲みながらの撮影となり、映画の舞台裏自体も地獄のようだったと監督は語っている。
『逆転のトライアングル』は全国大ヒット上映中。
逆転のトライアングル
2023年2月23日(木・祝)、TOHO シネマズ 日比谷 他 全国ロードショー
STORY
モデル・人気インフルエンサーのヤヤと、男性モデルカールのカップルは、招待を受け豪華客船クルーズの旅に。リッチでクセモノだらけな乗客がバケーションを満喫し、高額チップのためならどんな望みでも叶える客室乗務員が笑顔を振りまくゴージャスな世界。しかしある夜、船が難破。そのまま海賊に襲われ、彼らは無人島に流れ着く。食べ物も水もSNSもない極限状態で、ヒエラルキーの頂点に立ったのは、サバイバル能力抜群な船のトイレ清掃婦だった――。
監督:リューベン・オストルンド(『フレンチアルプスで起きたこと』、『ザ・スクエア 思いやりの聖域』)
出演:ハリス・ディキンソン、チャールビ・ディーン、ドリー・デ・レオン、ウディ・ハレルソン 他
配給:ギャガ
Fredrik Wenzel © Plattform Produktion




