名優アンソニー・ホプキンスが語る演技論「セリフを理解してないということは目が見えないのと同じこと」

アン・ハサウェイらアカデミー賞®常連の豪華キャストが競演している『アルマゲドン・タイム ある⽇々の肖像』が5月12日（金）より公開。このたび、アカデミー賞史上最高齢受賞の記録を持つ名優アンソニー・ホプキンスのインタビュー映像が解禁された。

アン・ハサウェイ、アンソニー・ホプキンスという賞レース常連の名優たちや『ジェントルメン』（19）『シカゴ７裁判』（20）で強い印象を残すジェレミー・ストロングら⼀流キャストが競演した本作は、『エヴァの告⽩』『アド・アストラ』など社会派からSFまで精力的に新作を世に送り出し続けるジェームズ・グレイが製作・監督・脚本を務めた最新作。差別と格差が根付く80年代NYを舞台に、多感かつ繊細な12歳の少年ポールが培っていく友情、そして微妙な変化を迎える家族との関係を通して、時代を取り巻く理不尽や不公平を浮き彫りにする。監督の実体験を元にした自伝的物語だ。

このたび解禁となったインタビュー映像では、主人公の少年の祖父アーロンを演じるアンソニー・ホプキンスが本作の脚本や役作りについて語っている。

まずジェームズ・グレイ監督から出演の依頼があった際のことを、脚本を読んで「“ぜひ出演したい”と私から連絡した」と振り返る。「ジェームズの作品は何本も見たが、彼の撮る“家族映画”は重層的な構造をしてる」「彼は聡明で細部にこだわるが、自由に演じさせてくれる」と監督の手腕を絶賛し、より役に入り込むため、アンソニー演じるキャラクター“アーロン”の使う言語を「アメリカ英語」から「イギリス英語」に変更したという。

「アクセントを学ぶのは親指を1本増やすようなものだ。演じるうえで邪魔になる」と持論を語るホプキンスは、そのために彼の人生の背景なども手直ししたという驚きのこだわりも明かしている。

ほか、ジェームズ・グレイ監督との仕事で印象に残った点として、監督が物語の全体構造を用意していたことをあげ「その枠内でアドリブをした」「セリフを覚え、現場に来て、決められた枠内で自由に演じる」と語り、「セリフを理解してないということは、目が見えないのと同じことだ」と独自の演技論も語っている。

『アルマゲドン・タイム ある⽇々の肖像』は5月12日（⾦）より TOHO シネマズシャンテほか全国ロードショー。