アネット・ベニング、ビル・ナイ、ジョシュ・オコナーという演技派俳優3人の共演が実現した、心揺さぶる感動作『幸せの答え合わせ』が6月4日(金)よりキノシネマ横浜みなとみらい、キノシネマ立川髙島屋S.C.館、キノシネマ天神ほか全国順次公開中。このたび、29年間連れ添った夫からのまさかの離婚宣言を突き付けられる妻、グレース役を演じたアネット・ベニングのインタビュー映像が到着した。
本作は『グラディエーター』でアカデミー賞脚本賞を受賞したウィリアム・ニコルソンが、自身の両親との実体験をもとに脚本を書き上げ自ら監督も手がけた家族の物語。夫のまさかの離婚宣言から始まった家族それぞれのリスタートが「人は何があっても光差す方へ必ずまた歩き出せる」と教えてくれる感動作だ。
このたび解禁されたインタビュー映像では、アカデミー賞に4度ノミネートされ、ゴールデングローブ賞を2度受賞の大女優アネット・ベニングが、自身の演じた役柄の魅力や、共演したビル・ナイとジョシュ・オコナー、本作のテーマについて語っている。
自身が演じたグレースという役柄の魅力を聞かれると「私は人間が好き。そして役者という仕事が大好き。役者は自分の役に主観的なアプローチが許されるわ。それは、その人物を愛してしっかりと支えてあげるということ。グレースは欠陥があり支えたいと思えた。優れた脚本だという証拠ね」と、その人間味溢れるキャラクターの魅力を語る。
そして本作の魅力について「この作品には悪役が一人も出てこない。そこが好き。登場人物が全員リアルなの。悪役抜きで物語を書くのは結構難しいのよ。主役に敵がいる方が書きやすいのに、この作品にはそれがなかった。現実の人生に近いということね」と説明する。
29年間連れ添った夫を演じたビル・ナイとの共演については、「ビルとの共演は楽しいという噂を聞いた。経験した人みんながそう言ってるとね。もともと私は何十年も彼に夢中だった。同じぐらい長く連れ添ってる夫も理解してくれてるから心配しないで(笑)。だから共演できると知って興奮したわ。彼は寛大で存在感があり、役者として常に良いお手本となる人よ。私は役者だけど人の演技を見るのも好きで、ビルの演技が見られてうれしかった。会った瞬間打ち解けたわ。彼は偉大な才能を持つだけでなく、人となりも素晴らしい。期待以上にすてきな人だったわけ。彼は楽しくて役者としても実力があり、仕事に対して真摯に向き合う人よ。おまけに楽しみ方も知ってる。だから一緒に仕事ができて最高だったわ」と共演の喜びを話した。
彼女の息子役は『ザ・クラウン』のチャールズ皇太子役で世界中に注目されているジョシュ・オコナーが演じているが、彼との共演については「ジョシュ・オコナーは驚くべき役者よ。共演前はチラッと会ったことがある程度だったけど、すごく存在感のある役者だと今回わかったわ。どんな要求にも応えられる。それを目の当たりにして度肝を抜かれてしまったわ。共演場面ではその存在感で私を即座に物語に引き込み、予期せぬ演技を見せてくれた。計算された演技かどうかは分からないけれど…。とにかくすてきな若手俳優よ。彼の役に対する真に迫る姿勢や純真さや存在感を私は高く評価している」と手放しで絶賛。
そしてグレースと息子ジェイミーの親子関係については「グレースとジェイミーはとても複雑な関係にあるの。夫に捨てられた彼女は息子を巻き込んで、夫の心を取り戻そうとする。彼女の場合は手遅れなのに、それに気づかず息子を使い夫との間に立たせようとする。でも二人は誰にも状況を変えることはできないと学ぶの。起きたことに対してはグレースにもジェイミーにももはや成すすべがない。二人がそれを学ぶ姿が丁寧に描かれているわ。息子は親離れをしなければならない。そして母親は夫だけでなく息子も解放し、自立する必要があることが描かれてる」と劇中の二人の変化を交え解説した。
幸せの答え合わせ
6月4日(金)よりキノシネマ横浜みなとみらい、キノシネマ立川髙島屋S.C.館、キノシネマ天神ほか全国順次公開中
【STORY】イギリス南部の海辺の町シーフォード。近くの崖下には「ホープ・ギャップ」と呼ばれる入り江が広がり、美しい景色が散策する者たちの心を癒してくれる。この町で暮らすグレースとエドワードは、もうすぐ結婚29周年を迎えようとしていた。仕事を引退したグレースは詩集の作成に時間を費やし、エドワードは高校で教師をしている。独立して家を出た一人息子のジェイミーが久しぶりに帰郷した週末、エドワードは突然、「家を出て行く」とグレースに別れを告げる。その理由を聞いて耳を疑うグレースとジェイミー。絶望と怒りに支配される母を支えるジェイミーも、自身の生き方や人間関係を見つめ直していく。3人それぞれの痛みはしかし、思いもしなかった明日を連れて来る──。
監督・脚本:ウィリアム・ニコルソン
出演:アネット・ベニング、ビル・ナイ、ジョシュ・オコナー
2018年|イギリス|英語|カラー|スコープサイズ|DCP|5.1ch|100分|原題:Hope Gap|レイティング:G|字幕翻訳:川喜多綾子
提供:木下グループ 配給:キノシネマ
© Immersiverse Limited 2018
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