『ジョジョ・ラビット』『オールド』『パワー・オブ・ザ・ドッグ』など話題作への出演が続いている注目女優トーマシン・マッケンジーがエドガー・ライト監督と組んだ新作『ラストナイト・イン・ソーホー』で学んだ教訓について語った。

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『ラストナイト・イン・ソーホー』はイギリスの鬼才監督エドガー・ライトが60年代に愛を込めて描くタイムリープ・サイコ・ホラー。現代と60年代、それぞれの時代を生きる二人の女性が、ある恐ろしい出来事によって、それぞれに抱く“夢”と“恐怖”をシンクロさせていく。トーマシン・マッケンジーは現代でファッションデザイナーを夢見る主人公エロイーズを演じている。
もう一人の主人公を演じるアニャ・テイラー=ジョイとともに、トーマシンも現代を代表する若手女優の一人としてスター街道を驀進中だが、『ラストナイト・イン・ソーホー』の経験で得た教訓は今後の彼女のキャリアに役立つことになりそうだ。「Collider Ladies Night」に出演した彼女は次のように語っている。
「キャラクターと自分を切り離すことができるかどうかが大きなポイントだと思います。私は自分のことをメソッド女優とは言いません。なぜなら、それはかなり危険なことだと思うからです、少なくとも私にとっては。特に私がよくやるような暗いテーマを扱うときには、自分と演じている人物を区別する必要があります。一日の終わりに自分に戻り、家族や友人と過ごし、自分が楽しめることをして、常にそのキャラクターの頭の中にいなくてもいいと思うこと、それが必要だと思います。『ラストナイト・イン・ソーホー』の撮影中、良い演技をするためには、(私が演じる)エロイーズが苦しんでいるなら私も苦しむべきだと考えていましたが、そんなことはありませんでした。これは私の場合で、人によって違うと思いますが、私は実際に自分が幸せなときの方が良い仕事ができます。なぜなら、自分を疑わず、自分を誇りに思うことができるからです。自分を大切にするということは、とても重要なことなのです」
これまでは常に役に成りきり、感情を同化させようとしていたというマッケンジー。もちろんそのような演技方法を取り入れる役者もいるが、彼女は自分にはそれが適切でないことを『ラストナイト・イン・ソーホー』の現場で学んだようだ。それは“シンクロ”という映画のテーマとも関係しているのかもしれない。
いずれにしても21歳の女優はまだまだ成長過程。『ラストナイト・イン・ソーホー』も含めて、彼女の演技がどのように進化していくのか今後も目が離せない。
『ラストナイト・イン・ソーホー』は12月10日(金)、TOHO シネマズ日比谷、渋谷シネクイントほか全国公開。
ラストナイト・イン・ソーホー
2021年12月10日(金)、TOHO シネマズ日比谷、渋谷シネクイントほか全国公開
<STORY>
ファッションデザイナーを夢見るエロイーズ(トーマシン・マッケンジー)は、ロンドンのソーホーにあるデザイン専門学校に入学する。しかし同級生たちとの寮生活に馴染めず、街の片隅で一人暮らしを始めることに。新居のアパートで眠りにつくと、夢の中で 60 年代のソーホーにいた。そこで歌手を夢見る魅惑的なサンディ(アニャ・テイラー=ジョイ)に出会うと、身体も感覚も彼女とシンクロしていく。夢の中の体験が現実にも影響を与え、充実した毎日を送れるようになったエロイーズは、タイムリープを繰り返すようになる。だがある日、夢の中でサンディが殺されるところを目撃してしまう。さらに現実では謎の亡霊が現れ、徐々に精神を蝕まれるエロイーズ。果たして、殺人鬼は一体誰なのか、そして亡霊の目的とは-!?
監督:エドガー・ライト 脚本:エドガー・ライト クリスティ・ウィルソン=ケアンズ 製作:ティム・ヴィーヴァン、ニラ・パーク
出演:アニャ・テイラー=ジョイ、トーマシン・マッケンジー、マット・スミス、テレンス・スタンプ、マイケル・アジャオ ほか
2021 年/イギリス/カラー/デジタル/英語/原題:LAST NIGHT IN SOHO/R-15
配給:パルコ ユニバーサル映画
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公式サイト:LNIS.JP