チェコ映画史上最高傑作と呼ばれ、55年の時を経て日本初劇場公開される『マルケータ・ラザロヴァー』(7月2日公開)の予告編が解禁された。

13世紀ボヘミア王国を舞台に宗教と部族間の抗争に翻弄される少女マルケータを描いた本作は、『アンドレイ・ルブリョフ』(アンドレイ・タルコフスキー監督)、『七人の侍』(黒沢明監督)などと並び評され、1998年にはチェコの映画批評家とジャーナリストを対象にした世論調査で史上最高の映画に選出された。
制作におよそ10年、かつてない規模の予算をかけ極寒の山奥で生活しながら548日間にもわたる撮影を行った、二度と作ることのできない空前の超大作が、公開から55年の時を経て日本初劇場公開となる。
今回解禁となった予告編では、語り手が「昔話では人々の過去の愚行も語られる」と物語を暗示するところから始まる。
ヤン・シュヴァンクマイエル作品など多くの映画音楽を手掛け「チェコで最も有名な映画作曲家」と言われるズデニェク・リシュカによる音楽が不穏に鳴り響き、『アマデウス』でアカデミー賞を受賞したテオドール・ピステックが担当した衣装や武器は当時と同じ素材・方法で作成されており、まるで中世に生きる人々の生活・人生を覗き見るような臨場感が味わえる。

「定義不可能。映画の狂詩曲だ」(Slant Magazine)「“過剰”という言葉の定義を塗り替えた」(New York Times)というコメントの通り、まさに定義不能、綿密にして大胆、崇高で獰猛なエネルギーに満ちた驚異的な映画体験を予感させる予告編となっている。
『マルケータ・ラザロヴァー』は7月2日(土)シアター・イメージフォーラムほか全国順次公開。

マルケータ・ラザロヴァー
2022年7月2日(土)シアター・イメージフォーラムほか全国順次公開
1967年/チェコ/166分/モノクロ/シネマスコープ/モノラル/DCP/原題:Marketa Lazarová
監督・脚本:フランチシェク・ヴラーチル/原作:ヴラジスラフ・ヴァンチュラ/脚本:フランチシェク・パヴリーチェク/撮影:ベドジフ・バチュカ/美術・⾐装:テオドール・ピステック/⾳楽:ズデニェク・リシュカ/出演:マグダ・ヴァーシャーリオヴァー、ヨゼフ・ケムル、フランチシェク・ヴェレツキー、イヴァン・パルーヒ、パヴラ・ポラーシュコヴァー
提供:キングレコード/配給・宣伝:ON VACATION/後援:チェコセンター東京
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