『アデル、ブルーは熱い色』のレア・セドゥ主演最新作『ストーリー・オブ・マイ・ワイフ』(8月12日公開)の新たな本編映像が解禁された。レア・セドゥ演じるリジーが夫を翻弄し、2人の関係性が変わっていくことになる本作の肝となるシーンだ。

監督「彼女は複雑性を備えた人物であり、最も近しい存在でさえ触れられない部分をたくさん持っています」

本作は出会った日に結婚した夫婦の官能的で切ない愛を描く大人のラブロマンス。主演は『アデル、ブルーは熱い色』(13)でカンヌ国際映画祭史上初めて主演女優としてパルムドールを受賞し、『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』(21)などの好演も記憶に新しいレア・セドゥ。監督を務めたのは『私の20世紀』『心と体と』などのハンガリーの鬼才イルディコー・エニェディ。

このたび解禁となった本編映像は、妻のリジー(レア・セドゥ)が夫ヤコブ(ハイス・ナバー)にお金の無心をするところから始まる。妻の愛を疑い、嫉妬に耐えられなくなっていたヤコブは、船に乗ることを止め、陸での仕事を細々としていた。

家計がひっ迫している中でも、自由奔放にお金を要求してくるリジーに、引き出しの中から財布を取り出したヤコブは少し考えた様子で何に使うのか問いかける。グローブをつけていたリジーはきょとんとした表情で、「お金のこと?」と聞き返すと、ヤコブは険しい顔でそうだと答える。

リジーはさらに不思議そうな表情で「外でお昼を食べる。別にいいでしょ」と言うが、ヤコブは飯なら家で食べろと却下し、「金は湯水のように湧いてはこない」と冷たい表情で財布をしまってしまう。

仕事をはじめたヤコブに「そう、ならいい」とつぶやくと、リジーはヤコブの机に座り足をバタバタさせる。ビックリするヤコブはリジーを見上げるが、そのまま何も言わず机に向かう。リジーはさらに机の上にある書類を落とし、呆然とするヤコブをからかうように笑顔を向ける。そして、書類を拾うヤコブに見せつけるかのように徐々にインクを落とそうとするが…。この後の展開は劇場で確かめてみよう。

監督・脚本のイルディコー・エニェディは、レア・セドゥがリジーを演じたことについて「彼女の役は非常にトリッキーでした。この映画にはリジーからの視点が一瞬たりとも入ってきません。初めて私がレアと話した瞬間から同意していたことは、リジーは決して謎めいた存在でもないということでした。彼女は複雑性を備えた人物であり、皆と同じよう他人、それも最も近しい存在でさえ触れられない部分をたくさん持っています。物語は1920年代で、リジーを含むすべてのキャラクターは当時の世相を有機的に表しており、彼らは社会から提供された役割に従っています。つまり、レアは純粋に彼女の演技に複雑さを持たせることで、リジーの性格について生じる偏見を解消するというより大きな責任を負っていたのです」と話し、この複雑な役を演じた素晴らしい女優と絶賛している。

『ストーリー・オブ・マイ・ワイフ』は8月12日(金)より新宿ピカデリー、シネスイッチ銀座、ユーロスペースほか全国公開。

作品情報

ストーリー・オブ・マイ・ワイフ
2022年8月12日(金)より新宿ピカデリー、シネスイッチ銀座、ユーロスペースほか全国公開

STORY
1920年のマルタ共和国。船長のヤコブ(ハイス・ナバー)は、カフェに最初に入ってきた女性と結婚するという賭けを友人とする。そこにリジー(レア・セドゥ)という美しい女性が入ってくる。ヤコブは初対面のリジーに結婚を申し込み、その週末、二人だけの結婚の儀式を行う。幸せなひと時を過ごしていたが、リジーの友人デダン(ルイ・ガレル)の登場によりヤコブは二人の仲を怪しみ嫉妬を覚えるようになる…。

出演:レア・セドゥ、ハイス・ナバー、ルイ・ガレル、セルジオ・ルビーニ、ルナ・ウェドラー
監督・脚本:イルディコー・エニェディ
プロデューサー:モニカ・メーチ 原作:ミラン・フスト 撮影:マルツェル・レーブ 音楽:アダム・バラージュ

2021/ハンガリー・ドイツ・フランス・イタリア/英語・フランス語・オランダ語・ドイツ語・イタリア語/シネマスコープ/169 分
原題:A feleségem története 配給: 彩プロ PG-12

©2021 Inforg-M&M Film – Komplizen Film – Palosanto Films – Pyramide Productions - RAI Cinema - ARTE France Cinéma – WDR/Arte

公式サイト https://mywife.ayapro.ne.jp/

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