ブラッド・ピット主演最新作『ブレット・トレイン』(9月1日公開)の出発式イベントが8月8日(月)に開催され、これが初声優となる山本舞香をはじめ、堀内賢雄、津田健次郎、関智一、木村昴という豪華日本語吹替声優陣が登壇した。また、これまで伏せられていた殺し屋“ホーネット”の吹替キャストが本人役以外は初の声優となるフワちゃんであることが発表され、フワちゃんの吹替シーンを収めた本編クリップとキャラ紹介PVもあわせて解禁された。
『ブレット・トレイン』は伊坂幸太郎の大ベストセラー小説「マリアビートル」を、主演ブラッド・ピット、『デッドプール2』のデヴィッド・リーチ監督がハリウッド映画化したアクション超大作。「東京発・京都行」の超高速列車に乗り込んだ、世界で最も運の悪い殺し屋レディバグ(ブラッド・ピット)の人生最悪な120分間を描く。
この日のイベントでは、物語の出発点である、東京駅の看板のかかったホームが巨大なLEDヴィジョンにて映し出された会場に、劇中の舞台となる「超高速列車・ゆかり号」が到着。そこに乗り込む殺し屋たちの日本語吹替を務めた豪華声優陣たちが、それぞれのキャラクターをイメージした衣装で登場し、普段はなかなか見られない姿をお披露目した。
最初に登壇したのは、25年にわたりブラッド・ピットの声を務め、本作では主人公レディバグを演じた堀内賢雄。“キャラクターに寄せる”ということでレディバグが本編で着ているようなラフなTシャツ姿で登場し、早速ほかの登壇者から「休日に家からそのまま来た人みたい」と突っ込みを受けるも「実は腕時計やメガネもレディバグの雰囲気に合わせて選んだ」とこだわりを明かした。
身に覚えのない殺し屋たちに次々と狙われ、 列車から降りたくても降りられない、 なんとも運の悪い殺し屋レディバグの声を演じた感想について堀内は「レディバグは悪運に恵まれていて情緒不安的な役なので、テンションが上がったり下がったりと心理描写が激しいキャラ。しかも下がった時の開き直りがすごい。そんな心理描写を出せればいいと思って演じました。特に今回は大好きな伊坂先生のキャラクターなのでコミカルでポンポンと会話が飛んでいくし、アクションもふんだんで大変でした」と振り返り、約25年に渡ってブラッド・ピットの吹替えを担当してきたことについて「いろんな意味でこれまでより深みも増していて、進化してるんだなと思いました。まさに声優人生の集大成でもありブラッド・ピットの集大成な役に出させていただいたなという感じです」と答えた。
本作が声優初挑戦で、ブラッド・ピットを翻弄する女子学生プリンス役を演じた山本舞香はプリンスをイメージしたピンクのメタリックなスーツと赤いブーツ姿で登場。そのキュートな姿に堀内が「ぼくもそっち(メディア席)側に行って写真を撮りたい」と言いだし、周囲から止められる一幕も。
オファーを受けた時の気持ちについて 「錚々たる方々に参加させていただくこと言うことで、最初にお話をいただいただ時は楽しみだけどちゃんとイメージを保ちつつできてればいいなと思いました。特に堀内さんとお会いする前は怖いイメージだったんですが、本日お会いしてニコニコされていたので緊張がほぐれました」と言い、初声優の感想は「ハードルが高いですよ! お芝居されている方に声を当てるっていうのがどれだけ難しいのか。声優さんってすごいんだなと改めて感じて尊敬しております」と恐縮しきりだった。
腕利きの殺し屋コンビの片割れであり、原作ファンからも人気の高いキャラクター・タンジェリン役を演じた津田健次郎は「意外と難しかったですね。相棒のレモンとコンビなんですけどオフビートな感じというか脱力感がすごい。そんな笑いを意識して作っていきました。実は、吹き替えのオファーが来る前から元々この作品に注目していたんです。予告の印象だともっとパワー勝負の作品だと思ったら意外と脱力系だった。すごく新鮮でやってみて楽しかったですね」と振り返り、「アフレコは関さんとは別だったんですが、関さんは僕の録った声を聴いて演じていてずるいですよ…。普段は低い声のキャラクターが多いんですが、今回のタンジェリンは意外と声が高くて苦労しました」と告白した。
同じく原作ファンからの人気が高い、タンジェリンの相棒、レモン役を演じた関智一は「普段は声が高めのキャラクターを演じることが多いのですが、レモンの体格に合わせて低めの声を出していたので、声優としても挑戦の多い演技になりました。意外と手こずって僕も津田君くらい時間がかかりましたね。でも苦手なことをあえてやるからこそ出てくるものもあったかなと思います。アクションもテンポがいいので当てるのが難しかったですね」と述べた。
グラミー賞ラッパーのバッド・バニー演じるウルフ役を演じた木村昴は、周囲からも“殺し屋っぽい”と言われる白のスーツにサングラス姿で登場。「みんなが苦戦していたようですが、僕はいつも通りです!(笑)ただ、ウルフは非常に不運で哀愁がある役なので哀愁を表現できたらと思ってやりました」と述べ、ラテンミュージックアーティストとしても活躍するバッド・バニーの声を吹替えた感想について「アーティストさんということもあって声がかっこいいんですよ。わりとぼそぼそ喋っていて、クールな感じというか。そういうポイントも表現できてたらいいなと思っています。新しい扉としては、セクシーでダンディーな感じには挑戦したかな」と答えた。
豪華声優陣が集結したところで、もう一人の殺し屋ホーネットの声優が発表されていない事に触れ、今回初めてホーネットがレディバグに襲い掛かるシーンが解禁。ホーネット役としてフワちゃんが初めて自身の役以外の声優を務めることが発表された。
サプライズで登場したフワちゃんは「あたしのヘビ盗んだろ!」とホーネットのセリフとともに彼女をイメージした黒と黄色のスズメバチカラーな衣装で登場。予想外のキャスティングに会場は驚愕し、声優陣からも「わからなかった」「うまい」と絶賛されていた。本人役以外のキャラクターを演じるのは初めてというフワちゃんは「役をもらえたのがめちゃめちゃ嬉しかった」とハイテンション。
もともと、原作の大ファンであったフワちゃん。「『実写化するのやばい!』と言ってたら声優の仕事が来たんだよね。言ってみるもんだね。伊坂ファンとしても大喜び! 原作ファンもハリウッド映画ファンもびっくりなので早く見てほしいなあ」と本作との運命的な出会いを明かし「口うるさい原作ファンの自覚があるんだけど、ちゃんと「マリアビートル」だった。映画って2時間しかないし時間足りないと思ってたけどそんなことない。ちゃんとブラッド・ピットが伊坂に寄せてるぞ?と思ったらハリウッドなんだよね! 後半は高速列車で起きることの範疇を超えてくるし、伊坂とハリウッドのいいとこどりの作品になってるよ!」と大絶賛した。
日本が舞台となっている本作の公開を前にブラッド・ピットが来日することが発表されているが、山本は「一緒にドライブしたい。私が運転して、助手席に乗ってもらって」とリクエスト。堀内は実は25年間演じていながら一度も本人と会ったことがないと言って周囲を驚かせていた。
これから映画を観る観客へのメッセージとしてフワちゃんは「本当に最高のハリウッド超大作映画! みんなハリウッド特有のアクション映画だと思ってるけどミステリーの要素もあって頭を使う要素も多いので、伊坂ファンもハリウッドファンもこの夏楽しみたい人もみんな見ましょう!」、山本は「プリンスは見た目は可愛いけど中身は狂気。この作品の鍵となるキャラクターでアクションも見どころです!」、堀内は「偶然にも同じ電車に乗り合わせた個性的な10人の殺し屋の伏線が徐々に結びついていく展開が素晴らしい! こうだったのか!みたいな驚きもありますのでぜひご覧ください」とそれぞれに見どころを語り、イベントは大盛況のうちに終了した。
『ブレット・トレイン』は9月1日(木)全国の映画館で公開。
ブレット・トレイン
2022年9月1日(木)全国の映画館で公開
原題: BULLET TRAIN
US公開日:8月5日予定
原作:伊坂幸太郎「マリアビートル」(角川文庫刊)
監督:デヴィッド・リーチ
脚本:ザック・オルケウィッツ
キャスト:ブラッド・ピット、ジョーイ・キング、アーロン・テイラー=ジョンソン、ブライアン・タイリー・ヘンリー、アンドリュー・小路、真田広之、マイケル・シャノン、バッド・バニー(ベニート・A・マルティネス・オカシオ)、サンドラ・ブロック
日本語吹替版声優:堀内賢雄(レディバグ)、山本舞香(プリンス)、津田健次郎(タンジェリン)、関智一(レモン)、木村昴(ウルフ)、井上和彦(エルダー)、阪口周平(キムラ)、立川三貴(ホワイト・デス)
上映時間:2時間6分
レーティング:R15+
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