フランスで大ヒットを記録した日本原作のアニメーション映画『神々の山嶺』が新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ有楽町ほかにて全国公開中。このたび、登山家マロリーの遺体を発見した一人、アメリカで最も優れたクライマーといわれるコンラッド・アンカーが本作にメッセージ映像、インタビューを寄せた。

© Jimmy Chin
「この物語では勇気、情熱、喪失感など、私たちが山で経験する全てのことを捉えています」

夢枕獏(作)× 谷口ジロー(画)の傑作漫画をアニメーション映画化した『神々の山嶺』は「登山家マロリーはエベレスト初登頂に成功したのか?」という登山史上最大の謎をめぐる二人の男の物語。堀内賢雄、大塚明夫、逢坂良太、今井麻美といった日本を代表する豪華声優陣が吹き替えを務め、「実現不可能級」ともいわれる布陣がすでに話題を呼んでいる。

本作は実際に1924年に人類初のエベレスト初登頂を目指し消息をたった登山家マロリーの謎を追った物語で、現実では1999年にマロリーの遺体は標高8,100m付近で発見された。

このたび本作にメッセージ映像、インタビューを寄せたのは、そのマロリーの遺体を発見した一人、アメリカで最も優れたクライマーといわれるコンラッド・アンカー。本作に非常に感銘を受けたというアンカーは是非とも感想を語りたいと、『神々の山嶺』プロデューサーのインタビュー中に飛び入り参加。急遽インタビューが実施されることになった。フランス・シャモニーで開催していた映画祭に出席していた両名が、たまたまホテルの隣の部屋に宿泊していたことで起きた奇跡だ。

本物の登山家であるアンカーは本作について、「『神々の山嶺』は、今まで私が観た山岳フィクション作品の中でも、最上級、最良の作品だと思っています。まずストーリーが素晴らしいです。そして、マロリーや羽生という人物が、山で経験する過酷な状況をありのまま描いていて、私が実際山で経験するようなことを、映画で代弁してくれるような、本当に素晴らしい映画だと思います」と賛辞を送った。

アンカーは谷口ジローの原作漫画の大ファンでもあるといい、「100%、僕の一番好きなコミックが『神々の山嶺』です。私の本棚の中でも、大切な本を置く棚に置いています。登山家が経験する、過酷な状況においてどんな気持ちになるかや、喪失感などが漫画でも今回のアニメ映画でもすごくよく表現されていると思います」と語る。

漫画「神々の山嶺」のアメリカでの位置づけについては「アメリカ全体で受け入れられていると思います。この漫画は、行間を読むことが大事で、そうすると想像力をかき立てられ、どんな人でも、この世界に入り込んで行ける、それがアメリカでも受け入れられている理由でしょう」と回答。フランスに限らずアメリカでも「神々の山嶺」の人気ぶりが伺える。

また本作のキーにもなる伝説の登山家マロリーの遺体発見時については「私の人生を変えた歴史的瞬間でした。前任者の功績、前を歩いている偉人たちが、私にとてつもないことを教えてくれたと思えた瞬間であり、さらに非常に謙虚な気持ちにさせられたのです」と答えた。

本作でマロリーの謎が取り上げられていることについてアンカーは、「忠実に描かれていることに、尊敬の念を持っています。本作独自のマロリーについての解釈を、観る人それぞれがイマジネーションを掻き立てられ、そして人間として生きるとはどういうことか、という普遍的なことを自問自答する、良いチャンスになる映画だと思います」と見解を語る。

そして物語の核である、深町と羽生の筆舌に尽くしがたい、関係性や信念について問われると、「登山家にとって、メンターの存在が大事で、様々なことを学びます。私にも羽生のようなメンターがいました。昔、1992年にアラスカで亡くなってしまったのですが。彼も非常に孤独で、エモーショナルで、そして何かを達成しようという気持ちで満ちていた素晴らしい人でした。なので、二人には共感するものがあるのです」と自身の体験と重なることを明かした。

そして日本の観客だけに向けたメッセージ動画では「どうもありがとう。こんにちは、日本の皆さん。『神々の山嶺』は素晴らしい体験ができる驚くべき映画です。この物語では勇気、情熱、喪失感など、私たちが山で経験する全てのことを捉えています。ぜひ観ていただけると嬉しいです。このような機会をありがとうございます」と述べた。

山岳漫画の金字塔、待望のアニメーション映画化『神々の山嶺』は絶賛全国上映中。

作品情報

神々の山嶺(いただき)
2022年7月8日(金)新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国公開

STORY
「登山家マロリーがエベレスト初登頂を成し遂げたかもしれない」といういまだ未解決の謎。その謎が解明されれば歴史が変わることになる。カメラマンの深町誠はネパールで、何年も前に消息を絶った孤高のクライマー・羽生丈二が、マロリーの遺品と思われるカメラを手に去っていく姿を目撃。深町は、羽生を見つけ出しマロリーの謎を突き止めようと、羽生の人生の軌跡を追い始める。やがて二人の運命は交差し、不可能とされる冬季エベレスト南西壁無酸素単独登頂に挑むこととなる。

監督: パトリック・インバート
原作:「神々の山嶺」作・夢枕獏 画・谷口ジロー(集英社刊)
日本語吹き替えキャスト:堀内賢雄 大塚明夫 逢坂良太 今井麻美
2021年/94分/フランス、ルクセンブルク/仏語/1.85ビスタ/5.1ch/原題:LE SOMMET DES DIEUX /吹替翻訳:光瀬憲子
配給:ロングライド、東京テアトル

© Le Sommet des Dieux - 2021 / Julianne Films / Folivari / Mélusine Productions / France 3 Cinéma / Aura Cinéma

公式サイト longride.jp/kamigami/

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