監督最新作『彼⼥のいない部屋』が明日8月26日(金)より全国公開されるフランス映画界の名優・名監督マチュー・アマルリックの日本の観客に向けてのメッセージ動画&インタビューが到着した。

「これは現実ではないものを見て、聞く映画なのです」

昨年のカンヌ国際映画祭に新設されたカンヌ・プレミア部⾨に選ばれ、フランスのセザール賞で主要部⾨にノミネートされた『彼⼥のいない部屋』はマチュー・アマルリックが監督・脚本を務め、その「最⾼傑作」と⾼く評価されている最新作。主⼈公を演じるのは、いま“ヨーロッパ No.1 ⼥優”とも⾔われ、今年のカンヌある視点部⾨⼥優賞にも輝いたヴィッキー・クリープス(『ファントム・スレッド』『オールド』)。海外資料にあるストーリーは「家出をした⼥性の物語、のようだ」という 1 ⾏のみという話題作である。

『彼⼥のいない部屋』

このたび公開を前に、アマルリック監督のインタビューが到着。原作を読んだ際の衝撃については「ある友人が舞台演劇を作りたがっていたが実現できず、ある夜、彼は一冊の本を僕にくれた。それがクロディーヌ・ガレアが 2003 年に書いた戯曲『Je reviens de loin』だったんだ。僕は電車の中でその本を読みはじめた。気づいたら赤ん坊のように泣きじゃくっていた。そんなことは長い間なかった。ジャケットで顔を隠さないといけないくらいだった」と語る。

映画化に際して参考にしようと思う映画があったかという質問に対しては、まず「フランシス・フォード・コッポラの『雨のなかの女』がある。去る女。悲劇的でありながら生き生きとしたロードムービーだ。(『雨のなかの女』は)撮影監督のクリストフ・ボーカルヌに見せた唯一の映画なんだ」と回答。さらに参考にした映画として「僕は最初にメロドラマをたくさん見た。ポール・ヴェキアリ、いうまでもなくダグラス・サーク、ニコラス・レイ……」とたくさんの作家名をあげ、「日本の心理的な幻想映画もたくさん見た」と加えた。また「黒沢清監督、青山真治監督、濱口竜介監督らの映画にある死生観はヨーロッパにはないもので、彼らの映画を敬愛している」とも告白した。

一方、主演女優のヴィッキー・クリープスについて聞かれると「ヴィッキーは脚本を読んで浮かんできた曲のプレイリストを僕にくれたり、クラリスの香水を選んでくれたりした。劇中で使ったあの車、AMC ペーサーも大好きになっていたよ。彼女は演技の足がかりを難なく見つけていた。まるでピアノの正しい鍵盤の上に鍵を落とすようにね」と絶賛。そして「僕は自分でクラリスの演技を試してみた。何度もクラリスを“演じ”て、自分に何が起こったかをヴィッキーにささやいた。どんな移動をしたか、どう身体が動いたか、どんなテンポで演じたか、などを伝えたんだ」と俳優であるアマルリック監督ならではの演出法についても明らかにした。

あわせて解禁された日本の観客に向けてのメッセージ動画では「信じるか信じないかわかりませんが、これは現実ではないものを見て、聞く映画なのです」と含みのあるコメントを述べ、日本映画にインスパイアされた本作には「皆さんの感想が大切」と語っている。

8月27日には Bunkamura ル・シネマでのオンライン舞台挨拶に登場し、『ドライブ・マイ・カー』の濱口竜介監督と対談を行うアマルリック監督。『彼女のいない部屋』にいかに現代日本映画の影響が見られるのか、映画の公開はもちろん、この対談イベントにも注目だ。

『彼⼥のいない部屋』は8月26日(金)より、Bunkamura ル・シネマ他全国順次公開。

『彼女のいない部屋』公開2日目オンライン登壇
濱口竜介監督×マチュー・アマルリック監督

日時:8 月 27 日(土)19:10 回上映後
会場:Bunkamura ル・シネマ
登壇者:濱口竜介監督、マチュー・アマルリック監督
※時間・詳細は公式 Twitter にて発表します。『彼女のいない部屋』公式 Twitter: @holdmetight0826
※対象回のお座席指定券をご購入の方のみ、ご参加いただけます。
※イベントは当日、会場のみでご覧になれます。オンラインでの配信は予定しておりません。

作品情報

彼⼥のいない部屋
2022年8月26日(金)より、Bunkamura ル・シネマ他全国順次公開

原題:SERRE MOI FORT /英語題:HOLD ME TIGHT
監督: マチュー・アマルリック|出演:ヴィッキー・クリープス(『ファントム・スレッド』『オールド』)、アリエ・ワルトアルテ(『Girl/ガール』)
2021 年|フランス|97 分|DCP|カラー|日本語字幕:横井和子

配給:ムヴィオラ

© 2021 - LES FILMS DU POISSON – GAUMONT – ARTE FRANCE CINEMA – LUPA FILM

公式サイト  http://moviola.jp/kanojo

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