園子温監督ハリウッドデビュー作でニコラス・ケイジが主演を務めた『プリズナーズ・オブ・ゴーストランド』の公開記念舞台挨拶が10月9日(土)に実施され、園子温監督、出演者の坂口拓(TAK∴)、中屋柚香、栗原類が登壇。 ほぼ満席の会場にて、初日を迎えた心境や現場での裏話、ニコラス・ケイジとの交流について語った。

園子温監督「感無量であります。あとは野となれ山となれ!」

『プリズナーズ・オブ・ゴーストランド』は、数々の問題作を世に送り、新作を発表するたびに日本映画界の話題をさらう園子温監督が、主演にオスカー俳優でありながら、ジャンルを問わず幅広い作品に意欲的に挑戦し続けるニコラス・ケイジを迎えた痛快エンターテインメント。ニコラス・ケイジが日本での撮影を提案し、2019年11月から12月にかけて滋賀県彦根市と米原市、京都の東映太秦撮影所ですべての撮影が行われ、日本人のキャストも多数出演している。

本作の公開を記念して実施された舞台挨拶には、園子温監督をはじめ、サムライ俳優として日米で活躍する園子温監督作常連の坂口拓(TAK∴)、園子温監督作「愛なき森で叫べ」(Netflix配信/19)で鮮烈な女優デビューを飾った中屋柚香、自身もハリウッドデビューとなる栗原類が登場した。

本作で念願のハリウッドデビューを飾った園監督は「15年以上前からハリウッドで映画を撮りたいという思いが強く、この度やっとハリウッドで第一作目が作れた。感無量であります。あとは野となれ山となれ!」と清々しい表情。

ニコラスについては「いい意味でスター性を感じず、若手の俳優の様に謙虚だった。それだけに何も考えず演出をしていました。たまにニコラス・ケイジだったことを思い出したくらい」と飾らない人柄に感謝していた。ニコラスとはすっかり意気投合し「撮影前には安居酒屋に行ったり、カラオケに行ったり、今ではLINE友達。完成した映画にも『ファンタスティック!』と言ってくれた」と報告した。

用心棒のヤスジロウ役の坂口は、アクションデザインで参加した『愛のむきだし』以降、多くの園監督作に携わっている。本作ではニコラスに殺陣を仕込んだというが「ずっとアクションをやられている方なので、基礎がしっかりしている。ニコラス・ケイジだとは意識せず殺陣を教えていたけれど、クランクアップ直前に『俺はニコラスと一緒に芝居をしているんだ…』と初めて意識した」と照れ笑い。ニコラスについては「気さくな方でした」と紹介した。

園子温監督によるNetflixオリジナル映画『愛なき森で叫べ』で女優デビューした中屋は、ヒーローの敵役ガバナーお気に入りの少女・スージーを好演。「朝から晩まで園監督の現場で芝居できることが嬉しくて、かつハリウッド作品という大きな節目に携われたことは私の人生の中での宝物」と自身のハリウッドデビューに感無量のようだった。

不思議な街ゴーストランドの住人・キュリ役の栗原は「僕はイロモノ系の役をやることが多いので、今回の役のアプローチはスムーズでした」と自信を覗かせ「ニコラスはハリウッドスターだけれど、一切それを出さず、気さくで話しやすいお兄さんという感じ。そんな紳士的な態度が、ハリウッドの第一線で活躍できている理由の一つだと思いました」とニコラスのジェントルメンな姿に感動していた。

実はニコラスにとっても本作は運命的出会いを果たした作品なのだという。現在のニコラスの妻である日本人女性は、なんと本作の共演者だった。園監督は「彼女はずっと前から僕の現場に見学に来ていて、今回の作品で役を与えた途端、ニコラスとのハリウッドドリームを掴んだ。とてつもないことですね!」と驚き顔。ニコラスはコロナ禍が収まったら挙式を日本で挙げたいと言っているそうで、園監督は「そのときは僕が仲人をやりたい!」と名乗りをあげていた。

日本公開を記念して壇上にはニコラス本人ではなく、劇中衣装を着用したマネキンにニコラスのお面をつけた“マネキン・ケイジ”が花束を持って登壇。花束を受け取った園監督に向けて坂口は「ハリウッドデビュー作、おめでとうございます!」と祝福し、中屋も「私をここに連れてきてくれてありがとうございます!」、栗原も「これからも日本映画を世界規模で盛り上げてほしい!」と激賞した。

最後に園監督は「2年前に僕が心筋梗塞で倒れたことで、心配したニコラスがメキシコではなく日本で撮影しようと提案してくれた。当初の企画からは180度変化した映画になったけれど、心筋梗塞のお陰でこのような映画を作ることができました」としみじみしながら「今は自分の心筋梗塞に感謝したい。日本で公開を迎えることができて、この上ない幸福を感じております」と大ヒットに期待を込めていた。

『プリズナーズ・オブ・ゴーストランド』は10月8日(金)より、TOHOシネマズ日比谷他全国公開中。

作品情報

プリズナーズ・オブ・ゴーストランド
2021年10月8日(金)より、TOHOシネマズ日比谷他全国ロードショー

【STORY】
世界を牛耳る悪徳ガバナー(ビル・モーズリー)の魔の手を逃れたバーニス(ソフィア・ブテラ)をゴーストタウンから連れ戻すよう命じられた悪名高き銀行強盗ヒーロー(ニコラス・ケイジ)。決められた時間内にサムライタウンに戻らねば自身の命が危ない!ヒーローの運命やいかに?!

フェリーニ、ホドロフスキーに通じる悪夢的世界、マカロニウエスタン、チャンバラ、SF・・・ジャンルを横断する「フィクションならではの楽しみ」が映画から溢れ出る!不可能に挑戦し続ける、狂暴かつ強烈なふたつの才能の、奇跡的な融合から生まれた痛快エンターテインメントがここに誕生した。


監督:園子温
ニコラス・ケイジ ソフィア・ブテラ ビル・モーズリー ニック・カサヴェテス
TAK∴ 中屋柚香 YOUNG DAIS 古藤ロレナ 縄田カノン
脚本:アロン・ヘンドリー レザ・シクソ・サファイ 音楽:ジョセフ・トラパニーズ
原題:Prisoners of the Ghostland

2021/アメリカ/105分/カラー/PG-12 提供:POTGJPパートナーズ

配給:ビターズ・エンド

©️2021 POGL SALES AND COLLECTIONS, LLC. ALL RIGHTS RESERVED.

あわせて読みたい

この記事が気に入ったら
フォローしよう

最新情報をお届けします

Twitterでフォローしよう

おすすめの記事